世界できっと、キミだけが
俺はたまった書類仕事を片付けている最中で、パソコンと向かっているところ。
正直体を動かす仕事の方が性に合っているため、こういう仕事は苦手だ。
でも、そうは言っていられない。
「どうしたんですか?」
「…落ち着いて聞いてくれ」
「わかりましたけど、とりあえず久住さんが落ち着いてください」
久住さんは息を切らし、スーツも乱れきっていてただならぬ様子なのはわかる。
久住さんがそれほど気が動転しているのは珍しいことだ。
相当なことに違いなかった。
「…悪い。俺も、さっきわかったことで、整理しきれてなくて。こんな状況で話す話じゃなかった。悪い。すぐ落ち着くから」
「いえ。…急を要する話なんですか?」
「それもわからない。とりあえず、状況を調べて…それから…」
いったいどういった話なのか見当がつかない。
すぐに動ける準備はした方がよさそうだ。
俺はパソコンで作っていた書類を保存し、パソコンを閉じた。
そうこうしているうちに久住さんも落ち着きを取り戻したらしい。