世界できっと、キミだけが


「これからどうする?」

「そうだなぁ、買い物行きたいな」

「じゃあ、買い物してそれからお茶してかえろっか」




浩太と菜穂と放課後になって盛り上がりながら校門に向かう。
夢が決まったらなんだかスッキリしたみたいだ。




「あ…」



菜穂が声を上げる。
私はその声に顔をあげると、そこには竜の姿が。



「竜…」

「鹿島さんじゃん」

「紗千、行ってきなよ」

「いいの?」

「うん。こっちは浩太君と二人で行ってくるしね!」

「おお、なんだかしんねぇけど、俺はいいぞ」




二人が快く送り出してくれたから、私は頷いて竜の元に走った。




「竜!」

「あの二人は、いいのか?」

「うん。いってきていいよって。どうしたの?…って、私を待ってるわけじゃなかった?」

「お前を待ってたに決まってるだろ」



思わず心配になって聞くと、竜はおかしそうに笑った。
それにホッとする。



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