ウルフの恋に溺れて。
キーンコーン
午後の授業を告げるチャイムが鳴った。
「おーし、じゃあ出欠とるぞー」
だるそうに現代文の先生が生徒名簿を開く。
はぁ、授業嫌だなー、早く帰って寝たい…
そんなことを考えていると
「真田ー真田はいるかー」
先生が教室を見渡す
…!? 真田くん、いないの!?
私は真田くんの席に視線をうつす。
真田くん……もしかして!!
「あの!先生!」
考える前に、体はもう動いていた。
「めっっちゃお腹痛いので、保健室行きます!」
「おお、佐々木ー、サボりか??」
笑いに包まれた教室を後に、私は屋上に走った