ウルフの恋に溺れて。
ビックリした私は、真田くんを見る。
「なんでここにいんの?って聞いてんだけど。ここ立ち入り禁止区域。」
な、な、なんかいざ考えてみると
ほんと私なんでここにいるんだろう…!
「あ、ごめん!お昼休みに、真田くんがここに居るのを見かけて、ここかな?って思って。」
「…そう…。」
そうして少し沈黙の時間が流れる。
「…あ、あの…立ち入り禁止区域なら、ここ入っちゃダメなんじゃ…」
「…いいんじゃない。誰も来ないし。」
んん…?そういう問題なの?
「あんたもサボりに来たの?」
「…え?あ、いや…。」
思いのほか会話をしてくれる真田くんに、少し驚く。
「サボりに来るつもりはなかったけど、ここすごくいい場所だね、太陽の光と風が気持ちいい。」
いつの間にか私は、少し安心して話をしていた。