ウルフの恋に溺れて。
「はい!知ってるんですか?」
ここからそう遠くない学校とはいえ、あまり名が知れた高校でもないので、私は店員さんに聞いてみた。
「はい、私もそこの生徒なんです!ここでバイトをしていて…!」
そういって笑顔を作った店員さんは、たしかに少し幼さのある顔をしていた。
「そうだったんですか!すごい偶然…!」
「なんか運命感じちゃう!あはは!」
そうして桜と店員さんで、笑い合う
「えと、私は皆木瑠愛って言います!よろしくね!」
私たちは、お互い軽く自己紹介を交わした。
…こんなに可愛い人、学校で見かけたことない、これだけ可愛かったら印象に残るはずだけど、一年生かな?
「そのリボンの色、二年生だよね?私も二年生なの!親と海外に住んでたから、高校に通うのは今年からなんだけど…」
「そうなの!?どうりで…こんな可愛い子、みたら絶対印象に残るはずだと思ってたの!」
えへへ、と言って照れくさそうにする姿は、女の子らしくて余計に可愛かった。