現役女子高生、メイドになります!
「……えっと、ごめんなさい。私、好きな人がいます」


「うん……そっか。学校のやつ?」


「……そうです」




力なく笑う風様を見て、少し複雑な気持ちになった。


まだ本気で私を好きになったわけじゃない、と言っていた。だから今のその気持ちもすぐ、なかったことになるんだろうな。



気持ちには応えられないくせに、それが寂しく思えてきた。




風様から視線を外さずに、ぐっと歯だけを食いしばる。


改めて思う。海様ともタイプが違うけど、風様もやっぱりかっこいい。学校での尋常じゃない人気もわかる。




私、一瞬でもこんな人から好きになってもらえたなんて……




< 130 / 506 >

この作品をシェア

pagetop