現役女子高生、メイドになります!
だから俺は、風に言ったんだ。



「風が面白くなればいいんだよ。家の中でも学校でも、お前が一番面白いやつになれよ」



「ぼくにはできないよ。身体が弱いもん」



「そんなことは関係ないよ。お前はオレとおんなじ血が流れているんだ。

楽しく笑って、ぜんそくなんかも吹き飛ばせばいいんだよ」




そっからは、風もどこか吹っ切れたみたいに変わり始めた。


最初の頃は無理していたのかもしれない。だけど、あいつが三年生になった頃にはサッカーも始めるようになって、だんだんと明るくなっていったんだ。




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