現役女子高生、メイドになります!
「――ごめん、5分っていいながらだいぶ長くなっちゃったね」


「いえ……」



私にはその責任の重さはわからない。海様が言う『強さ』ってなんだろう。


私だって強い人間なんかじゃない。周りの支えがあって、今の私がいるんだ。



「あの、私でよければ力になります。


今日みたいに海様が自信をなくしたときは、私が海様を励まします。


……えっと、そのくらいしかできないんですけど」



「ありがと、充分だよ。今のその言葉にだいぶ励まされたから」




立ち上がった海様は、優しく笑って私の頭をなでてくれる。



不覚にも、その大きな手に胸がさわいでしまった。




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