現役女子高生、メイドになります!
――結衣が熱を出して寝込んだ夜のことだ。


冷えピタとスポーツドリンクを片手に、俺は結衣の部屋の扉をノックした。



「結衣?入るよ」



返事はなかったが、寝ているものだと思い、気にせずに扉を開けた。


扉の隙間から入る廊下からの明かりが、結衣の顔をぼんやりと照らした。おでこには汗が滲んでいる。かなり熱があるようだった。




触れたら起きてしまうかなと思いながらも、部屋の隅にあったタオルで汗を拭い、おでこに冷えピタを貼る。



枕元にはそっとスポーツドリンクを置いて、乱れている掛け布団を整えた。



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