現役女子高生、メイドになります!
「……つーかさ、ばあちゃんのプレゼントって、どんなの選ぶの?俺、ばあちゃんいないからわかんないんだけど」



「うちの祖母なら、日用品とかが喜ばれますね。あんまり高いやつは気を遣われるんで。あ、これ可愛いかも」



ギフトコーナーにあった、タオルセットを手に取る。バスタオルとフェイスタオルのセットで、値段的にもちょうどいい。



「なんだ、ただのタオルじゃん。しかも桜柄って季節外れじゃね?もう雪降るぞ」



「よく見てください、今治タオルですよ。年中使えるので、季節感なんてどうでもいいです」



「どうでもいいなんて、結構いい加減なんだな」



使用人という立場じゃなかったら、風様を睨みつけていたところだ。ぐっとこらえて会計に進む。


買い物に付き合わせたはよかったけど、結局風様はなんの役にも立たなかった。



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