現役女子高生、メイドになります!
「風様、やっぱり呼び捨てはできません」


「わかってる。ごめん、言ってみただけだから」



さっきまでアイスコーヒーが入っていたプラスチック容器の底の氷を、風様は目的もなく掻き回す。



「やめよ、暗い話。いいんだよ、俺だってちゃんとわかってっから。

……で、どうなのよ?結論は出たのか?」



「結論?」



「結衣の好きな人の話だよ。海にするの?それとも同じ学校のやつにすんの?」



風様は明るく振る舞うけど、なんか無理してるみたい。わざわざその話を蒸し返してくるなんて。



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