現役女子高生、メイドになります!
「あっ、見て結衣。あれ、南田さんじゃない?」


「え?こんなところに?」



私は振り返って、風様の指差す方向を目で追いかける。

そこにいた祐基の姿を見た瞬間に、心臓がどくんと大きな音をたてた。




……誰?




「ふーん、あの二人付き合ってたんだな。知らんかった」




祐基はうちの制服を着た女の子と一緒にいた。胸がどっくんどっくんと鼓動を打ち続ける。私はここから逃げ出したくなった。



風様には、私の好きな人が祐基だということを話していない。ものすごいショックを受けているのに、それを風様には知られたくはなかった。



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