現役女子高生、メイドになります!
「ほんとになんでもないので、心配しないでくださいね。明日は早いからもう寝なきゃ」



身体の中で塊になっている何かが、ゆっくりと胸を圧迫させながら、上の方までこみ上げてきている。


唇の端がひくひくと引きつってきた。これ以上彼といたら涙が出てしまいそう。



お願いだから早く一人にさせて。顔を合わせていることもつらく、私は踵を返すと早歩きで廊下を進む。



「えっ、ちょっと!」



後ろから追ってくる足音も聞こえていたけど、それには気が付かないふりをする。部屋に入ってさっさと扉を閉めればいい。




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