現役女子高生、メイドになります!
「――そう、なんだ」



今、祐基から全てを聞かされた。親たちの再婚のこと、そして、祐基の気持ち。


彼は、中学校に上がる前から私を好きでいてくれた。だけどおばさんのこともあって、自分の気持ちは封印していた。



私と付き合うことは、あり得ないって思っていたんだって。




「……今まで黙っていて悪かった」



「そうだよ。もっと早く教えてくれたらよかったのに。そしたら私だって……」




祐基のことを好きになることはなかったのかな。と、思う。




彼の告白を受けて、『私も祐基が好き』とは言えなかった。言っちゃいけないような気がした。


ずっと長い間抱えていた祐基の気持ちに比べたら、私の『好き』の気持ちは、なんだかおもちゃみたいに軽いもののように思えたから。



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