現役女子高生、メイドになります!
陽菜の家の前に着いた。噂では聞いていたけど本当に豪華な家だった。


俺がぽかんとしていたら、陽菜は「ありがと」って言って、俺から強引にエコバッグを受け取る。




「……じゃ、俺、帰るから。ちゃんとそれ、冷蔵庫入れとけよ。また明日な」




そもそも最初から、陽菜とは住む世界が違っていた。こうして荷物なんか持ってあげていたら、それこそ家来みたいな感じなんだろうな。




「……ユッケ!」




背中越しに陽菜が俺の名前を呼ぶ。俺が振り向くと、陽菜は寒さのせいか白い息を吐きながら、顔を真っ赤にしていた。




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