現役女子高生、メイドになります!
「――ユッケ、これ、陽菜に会ったときに預かっていたんだけど」



中学校に入学して、二週間ほどが経った。さすがに慣れたわけではないけれど、部活にも入ってそれなりに楽しい毎日を過ごしている。



小学校でも同じクラスだった女子が、俺に小さな封筒を渡してきた。封筒には『ユッケへ』と書かれている。




「中身、卒業式の時の写真だよ。陽菜もみんなと撮るから、配る方も大変だよ。ねえ、ユッケのも見せてよ」




断る理由もないから、封筒から写真を取り出す。



口元だけぎこちなく緩みながらも、ほぼ真顔でピースをしている俺の隣に、太陽みたいな笑顔を見せた陽菜が写っていた。



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