現役女子高生、メイドになります!
「なんだ、張り合いないな」



お互いの採点が終わり、答案を返却する。あたしの点数は10点満点中の6点だった。



「うるさいな、数学は得意じゃないの」



そういえば小学生の頃は、算数は陽菜のほうが得意だったんだよね。


そっか、ムカつく。こいつ、今きっとあたしと陽菜を比べたんだ。




「あんたさ、陽菜のこと好きなんでしょ」




さっき、陽菜が教室に来ていたときに、ゴンが見ていたことを思い出した。


あたしがそれを言った途端にゴンは、驚いたような表情であたしの顔をみた。動揺してることを隠せないあたり、やっぱりまだガキじゃん。




「まあ、陽菜はあんたみたいなガキ、相手になんかしないけどね」




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