現役女子高生、メイドになります!
「俺、あれから考えたんだよね。美月のいいとこ。ちょっとしかないけど、まあ、聞いてくれ。
……まず、字がきれいじゃん。それに先週のプリント、点数はグズグズだったけど、何度も消しゴムで消した跡があったよな。
あれ、諦めずに最後まで考えてたんだろ?根性あるんじゃない?」
「……べ、別に」
面と向かって褒められる機会ってなかなかないし、恥ずかしくてあたしはゴンの顔をまともに見ることができなかった。
「よかったな。今回は78点で」
「ちょっと!なんで点数言うの。わざとでしょ。てか、何その声。風邪なの?」
「俺は、お前よりも先に大人になるんだよ」
すると、授業が終わるチャイムが鳴った。ゴンは立ち上がると、バカにしたようにあたしの頭を軽くぽんぽんと叩いてから、教室を出ていく。
……ゴンが声変わり?笑えるんですけど。これ、帰ったら陽菜に報告だな。
もう見えなくなった背中に向かって、あたしは小さく「ありがと、クソガキ」ってつぶやいた。
……まず、字がきれいじゃん。それに先週のプリント、点数はグズグズだったけど、何度も消しゴムで消した跡があったよな。
あれ、諦めずに最後まで考えてたんだろ?根性あるんじゃない?」
「……べ、別に」
面と向かって褒められる機会ってなかなかないし、恥ずかしくてあたしはゴンの顔をまともに見ることができなかった。
「よかったな。今回は78点で」
「ちょっと!なんで点数言うの。わざとでしょ。てか、何その声。風邪なの?」
「俺は、お前よりも先に大人になるんだよ」
すると、授業が終わるチャイムが鳴った。ゴンは立ち上がると、バカにしたようにあたしの頭を軽くぽんぽんと叩いてから、教室を出ていく。
……ゴンが声変わり?笑えるんですけど。これ、帰ったら陽菜に報告だな。
もう見えなくなった背中に向かって、あたしは小さく「ありがと、クソガキ」ってつぶやいた。