現役女子高生、メイドになります！

「その楽器店の店長が父親だとして……平気なのか？諒は」




「別に平気だよ。今更親子関係を築く気はないけれど、単純に父親については知りたい気持ちがあるんだ。なんだかんだで条件もいいしね。


それに……少なくとも、私のお母さんのことは私よりも知っていそうだったから」




「……そっか」





俺にとっては、諒の父親が誰であろうとどうでもよかった。


そんなことよりも、春から諒がいないことのショックのほうが大きい。




俺が物心ついたときから当たり前のように側にいてくれた諒。


家族の一員として思っていた彼女のことを、一人の女の子として見るようになったのはいつからだったかな。