現役女子高生、メイドになります!
「……まじで言ってる?お前、自分で何言ったかわかってるの?」




まるで身体から力が抜けたように、風様は土足のまま玄関に腰を下ろした。


狭い玄関で、顔の距離が近くなる。私は息をのみ、風様はとっさに視線を外した。





「……今までお待たせしてすみませんでした。今度はちゃんと、好きな人は一人だけです」




「一人だけって……それが普通だし」





顔を横に向けたまま、風様は口元を片手で覆った。耳が赤くなっているのが見えて、ちょっと笑った。




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