現役女子高生、メイドになります!
「そうだけど、別になんもないよ」



『……そっか』



祐基の声が少しかすれていた。喉が詰まってしまって、奥のほうから頑張って出したみたいな声。




沈黙が流れてしまった。受話器を耳に当てたまま、祐基の気配を探る。



今、受話器の向こうでどんな顔をしてるんだろう。祐基の寂しそうな顔を思い浮かべると、胸がきゅーってなる。




部屋を真っ暗にしているせいで、どうしようもないほど切なくなってしまう。



再確認するまでもないじゃん。やっぱり祐基のことがめちゃめちゃ好き。



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