ゆめ×むあ[完]
もう、どうしようもないし…。
諦めるしかない…。
しかも、チョコナッツだなんて…。
絶対、萌、叫んで喜ぶよ。
そして、私を恨む。
ゆうたと、双子なのが、
私じゃなくて、
萌ならよかったのに…。
☆★☆★☆★
「さ、みんな、帰りましょ!
フリータイムにしてよかったわぁ!」
「ゼェゼェ…。」
の、のどがいてぇ…。
もう、私の腕時計は、
21時を指している。
チョコナッツの生歌も全曲聴けたし、
もう、充分…。
私も歌い疲れました…。
私達はさっさと、支度をすませ、
お金を払い、パパの車で、私の家まで向かった。
後ろには、パパ達の荷物が積んである。
パパの車、こういう匂いなんだ…。
うーん、いい香り!
「皆で、この車に乗るのなんて、
何年ぶりか…。パパ、涙がでるよ!!」
暗い中、一人で涙ぐんでいるのが、見える。
あっ
という間に、私とママの…、
いや、私達の家に着いた。