ゆめ×むあ[完]


もう、どうしようもないし…。


諦めるしかない…。


しかも、チョコナッツだなんて…。


絶対、萌、叫んで喜ぶよ。


そして、私を恨む。



ゆうたと、双子なのが、

私じゃなくて、


萌ならよかったのに…。


    ☆★☆★☆★




「さ、みんな、帰りましょ!
フリータイムにしてよかったわぁ!」


「ゼェゼェ…。」

の、のどがいてぇ…。




もう、私の腕時計は、


21時を指している。




チョコナッツの生歌も全曲聴けたし、



もう、充分…。



私も歌い疲れました…。



私達はさっさと、支度をすませ、

お金を払い、パパの車で、私の家まで向かった。
 

後ろには、パパ達の荷物が積んである。



パパの車、こういう匂いなんだ…。


うーん、いい香り!



「皆で、この車に乗るのなんて、
何年ぶりか…。パパ、涙がでるよ!!」


暗い中、一人で涙ぐんでいるのが、見える。




あっ



という間に、私とママの…、


いや、私達の家に着いた。
< 16 / 74 >

この作品をシェア

pagetop