ゆめ×むあ[完]
トクン…
私の心が波打った。
ゆうた…私のタイプ…まんまじゃん!!…。
って、
私ったら、何そんなこと思ってんの。
しっかりと血が繋がった、兄弟なんだから…。
兄弟……
「はぁ…。」
私の口からため息がでる。
「夢亜っ!なーにため息ついてんの!」
「ママっ!?」
ママが後ろから、抱きついてきた。
私は、そんな風に兄弟のことを思ってたことを悟られないよう、一言付け足す。
「勉強が、や、やばくてさ!」
「へぇ…。そうならいいんだけどね…。」
ママは見透かしたような顔をしている。
見透かした……なーんて。わかるはずないもんね…!
ありえない、ありえない!
「それ以外に何があるの?ママったら…!じゃ、上行くね!」
私は、作り笑顔でその場を立ち去った。