ゆめ×むあ[完]
第十章
萌は足が速い
ゼェゼェ…
やっと追いついた…。
足速すぎなんですけど…。
「ゆうたぁぁーー!!」
萌が勇太に叫ぶ。
勇太はあまりの声のでかさに、
ちらりとこっちを向いた。
「あ!!いつも、ライブに来てくれてる子!」
萌は驚いて私を見る。
「わたし…わたしのことだよね!!??
ゆうたぁーー!!覚えてくれてるのぉーー!」
「ファンの顔は見てたら覚えるよ!」
キャーーーー!!!
カッコ良すぎ!!、イケメンだねー!!と、いう声に混ざって…
「なんなの…?」
「あり得ないんだけど…。先輩抜かして話しかけるとか何。」
あーあ、萌のこと、周りの女子達が睨み始めちゃったよ…。
萌~。もうそろそろ話しかけるのやめなよー。
そう言おうとしたとき、