ゆめ×むあ[完]
なんだ…。決まった台詞か…。
じゃあ、私にも、まだ希望はあるね!
「え?」
ゆうたが、目を丸くしてこっちを見ている。
そして、徐々に顔を赤く染めた。
え?
嘘!?私、声に出てた…!?
「…生きる…希望があるってことを言いたかったの!突然過ぎてわかんなかったよね??」
「あぁ……なるほどね…。」
会話の文章として、成り立ってないのは、
気づいてないみたい…。
ゆうたが、鈍感で良かった…。
「え?
ふーん。付き合ってる訳じゃないんですねぇー?お二人はどういう関係なんですかぁー?」
やばい…。
それは、それで、
何も考えてない…。
兄弟だとは、言えないし…。
付き合ってるって言うのも…、
ゆうたが、何て言うかわかんないし…。
「ふふっ。お姉さんが、さっき言った通り、俺ら、付き合ってるんです。
やっぱ、騙すのは、難しいなぁ…。」
ゆうた!???
ゆうたを見ると完全に演技にはまっている。
私も、演技しなきゃ…!