常務の愛娘の「田中さん」を探せ!

すると……とたんに亜湖の表情も、声も、やわらかくなった。

「わたし、あなたから今まで『好き』とも『つき合ってほしい』とも、なにも言われてなかったのよ」

亜湖は膝立ちになって、まだ呆然とする大地をふわりと、自分の胸に抱きしめた。


「やっと……言ったね……大地」

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