常務の愛娘の「田中さん」を探せ!
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田中常務の自宅は、世田谷の閑静な住宅街にあった。
亜湖のナビで経堂付近の迷路のような小路を進んでいくと、目指す瀟洒な家が見える。
凝った造りの門の脇に、大地はM4クーペを停車させた。自分が先に降りたあと、すぐに反対側に回ってドアを開けて亜湖を降ろした。
亜湖が、門扉の横のインターフォンのボタンを押す。
「おかあさん、亜湖だよ……鍵、開けて」
すると、突然、
『……あ、亜湖!?
……逃げてっ。早くっ、早く逃げなさいっ』
母親の押し殺した声が返ってきた。
……まさか、強盗!?
亜湖と大地は互いの顔を見合わせた。
もしそうならば、男である自分が助けに行かなければ!と思った大地が、身を乗り出して門扉にガシャンと手をかけた。
そのとき、洗練されたデザインの玄関扉が勢いよく開いた。
「……亜湖っ!こんな時間までっ、だれとっ、どこにいたっ!?」
名古屋にいるはずの、亜湖の父親……田中常務がそこにいた。
「おとうさんっ!? ……なんでっ!?」
亜湖は発狂しそうな声で叫んだ。
烈火のごとく怒る田中常務の目に、愛娘の後ろに呆然と立つ男の姿が入ってきた。
「かっ……上條……上條 大地じゃないかっ!
なっ、なんで、亜湖と……っ!?」
田中常務の自宅は、世田谷の閑静な住宅街にあった。
亜湖のナビで経堂付近の迷路のような小路を進んでいくと、目指す瀟洒な家が見える。
凝った造りの門の脇に、大地はM4クーペを停車させた。自分が先に降りたあと、すぐに反対側に回ってドアを開けて亜湖を降ろした。
亜湖が、門扉の横のインターフォンのボタンを押す。
「おかあさん、亜湖だよ……鍵、開けて」
すると、突然、
『……あ、亜湖!?
……逃げてっ。早くっ、早く逃げなさいっ』
母親の押し殺した声が返ってきた。
……まさか、強盗!?
亜湖と大地は互いの顔を見合わせた。
もしそうならば、男である自分が助けに行かなければ!と思った大地が、身を乗り出して門扉にガシャンと手をかけた。
そのとき、洗練されたデザインの玄関扉が勢いよく開いた。
「……亜湖っ!こんな時間までっ、だれとっ、どこにいたっ!?」
名古屋にいるはずの、亜湖の父親……田中常務がそこにいた。
「おとうさんっ!? ……なんでっ!?」
亜湖は発狂しそうな声で叫んだ。
烈火のごとく怒る田中常務の目に、愛娘の後ろに呆然と立つ男の姿が入ってきた。
「かっ……上條……上條 大地じゃないかっ!
なっ、なんで、亜湖と……っ!?」