常務の愛娘の「田中さん」を探せ!

「……なんだか、感慨深いわねぇ。
わたしたちの子と上條さんたちの子が『結婚したい』だなんて」

敦子がしみじみと言った。

「大地くん、あなたのお父さんとお母さんの馴れ初め、知ってる?」

敦子はふっくら笑った。亜湖の笑顔と、同じだった。

「……いいえ」

大地は首を振った。

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