常務の愛娘の「田中さん」を探せ!

お酒の力を借りたかもしれない……接待で強くなったはずなのに。ペースの速い彼につられたのか、今日はいつになく呑み過ぎていた。

だから……思わず言ってしまった。

「大地先輩……あの……」

大地が田中 沙恵子の目線に合わせて少し屈みがちなって、ん?って訊く。


「ずっと……大学のときから……好きでした。
わたしを、せめて今夜だけでも……朝まで……帰さないでください……」

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