溺甘豹変〜鬼上司は私にだけとびきり甘い〜
鬼上司は実は××上司!?
その日、仕事を終わらせ九条さんと甘い夜を過ごした。彼に包まれるように眠って、お互いの体温で温め合って、朝日が差し込む彼の部屋で目を覚ました。
「ふふふ、ダメですよ。早く支度しなきゃ遅刻しちゃいますって」
なんて素敵な朝。幸せすぎて怖い。
「やん、くすぐったい」
九条さんて意外と毛深いんですね。
「西沢」
「やだぁ、青って呼んでくださいよ~」
「おい」
「今更照れなくてもいいじゃないですか〜」
「なに寝ぼけてんだよ!」
その大きな声にハッとして飛び上がる。一瞬何が起こったのかわからなくて、辺りをキョロキョロと見渡していると、鬼の形相の九条さんが見下ろしていることに気が付いて、よだれを拭きながらおはようございますと、小さく頭を下げた。