溺甘豹変〜鬼上司は私にだけとびきり甘い〜


「わぁぁぁあ、す、すみません! 」

すでに出て行ってしまった九条さんにそう叫ぶと、慌てて前屈みになり手元をクロスして隠す。

家ではいつもお風呂上りはつけていないからつい癖で忘れてた!しかも立派に立てちゃって。そりゃ九条さんも目のやり場に困るはず。

あぁ、どうしてこうもドジなのだろう。自分の愚かさに泣けてくる。
バカな部下でごめんなさい。変なもの見せてごめんなさい。乳首のことでいつも怒らせてごめんなさい。一人取り残されたリビングで大きく溜息をつくと、半泣きでテーブルに突っ伏した。


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