溺甘豹変〜鬼上司は私にだけとびきり甘い〜
「とりあえずお前は今夜は監禁だな。覚悟してろよ」
「えっ! 監禁て、何する気ですか!」
「何するもなにも、残った仕事やれ。なに想像してんだよ、喜ぶな」
「よ、喜んでません!」
ムキになってそう反論すると、九条さんが小さく口元を緩め笑った。
え? なに……その笑顔。反則ではなかろうか。目元がちょっとたれ目になって可愛い。
いや、可愛いなんて言ったら羽交い絞めにされそうだが、ギャップがなんていうか、いい意味でひどい!!
この前泊まった時、夢の中では九条さんの笑顔は見たけど、あれは私が勝手にでっち上げた九条さんの笑顔像で。本物を目にした今、それは想像とはまったく異なっていた。