溺甘豹変〜鬼上司は私にだけとびきり甘い〜
目を輝かせ今か今かと待ちわびるユリさんに、私は洗いざらい昨日の出来事を話した。
ユリさんは私がしどろもどろ話している間ずっと黙って頷いてくれ、全てを聞き終えるとだから様子がおかしかったのね、と納得したような口調で言った。
「それにしても真壁のやつクソね」
「クソって、ユリさん口が悪すぎです」
見た目とのギャップがひどすぎます。
「で? どうだったの?」
暑いお茶をズズッと飲んでいると、隣からユリさんが顔を近づけてきて、口元に綺麗な弧を描き言った。