【青・中編・画】文鳥は居ましたよね!
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以下、引用つづく
文鳥学講座
第5回 ー文鳥の色彩遺伝ー
「どんな姿になるのか知りたいのだ」
メンデルの法則については、血液型で性格を判断したがる日本では、人間の血液型で説明するのが最も理解しやすい。
血液型はA、B、O、ABの四種類だが、これは表面に現れる形質である表現型(phenotype)であり、実際にはA・B・Oの遺伝因子の組み合わせにより、AA・AO・BB・BO・OO・ABの六つの遺伝子型(genotype)が存在する。
A・B・Oの遺伝因子のうち、Oは他の遺伝因子と組み合わされると表現型とはなれない性質があり、これをA・Bに対して劣性と呼び、AとBは優性遺伝子(劣性遺伝子と組み合わされると表現型となる、AとBは同等の影響力なので『共優性』などという)でOは劣性遺伝子(優性遺伝子との組み合わせでは表現型となれない)とされる。
またAAやBBのような同一の優性遺伝子が対となっているものを優性ホモ、OOのような同一の劣性遺伝子が対となっているものを劣性ホモと呼び、その他違った遺伝子が対となっているものをヘテロと言う。
したがって、それぞれのタイプの両親とその間に生まれる子供は、以下のようになる(カッコ内が表現型)。
⚫片親がA型の場合AA×AA=AA(A型) AA×AO=AA・AO(A型) AA×BB=AB(AB型)
AA×BO=AB・AO(AB型かA型) AA×OO=AO(A型) AA×AB=AA・AB(A型かAB型)
AO×AO=AA・OO(A型かO型) AO×BB=AB・BO(AB型かB型) AO×BO=AB・OO(AB型かO型)
⚫片親がB型で一方がA型以外BB×BB=BB(B型) BB×BO=BB・BO(B型) BB×AB=AB・BB(AB型かB型)
BO×BO=BB・OO(B型かO型) BO×OO=BO・OO(B型かO型)
⚫その他OO×OO=OO(O型) OO×AB=AO・BO(A型かB型) AB×AB=AA・BB(A型かB型)
例えば一方がA型と一方がB型の両親からでもO型の子供は生まれる。両親ともヘテロ(AO・BO)だったので劣性のO因子を潜在的に持っていたわけである。
また、例えば優性ホモAAと劣性ホモOOの間の子供(F1)はすべてAO、つまりA型となるが、このタイプのA型同士の子供は1(AA)・2(AO)・1(OO)となり、表現型としては3(A型)対1(O型)にわかれる(つまり25%の確率でO型の子供が生まれる)。これを分離の法則という。
とりあえず文鳥の色彩遺伝が、大枠においてメンデルの法則に基づくものとして考えていくが(現実に産み分けが存在する以上はこの法則に基づく以外にない)この際、便宜的にそれぞれの遺伝因子を記号化したいと思う。
まず農事試験場の研究から、白の遺伝因子は黒(有色)よりも優性である事は明らかなので、ホワイトのW(大文字)、一方劣性の有色をグレーのg(小文字)とあらわすことにする。また実際には、白と桜でゴマ塩が生まれることがあるので、劣性であるはずのgと対等な白遺伝因子も想定しなければならない。そこでこれをスモールwとして話を進めていく。
文鳥学講座
第5回 ー文鳥の色彩遺伝ー
「どんな姿になるのか知りたいのだ」
メンデルの法則については、血液型で性格を判断したがる日本では、人間の血液型で説明するのが最も理解しやすい。
血液型はA、B、O、ABの四種類だが、これは表面に現れる形質である表現型(phenotype)であり、実際にはA・B・Oの遺伝因子の組み合わせにより、AA・AO・BB・BO・OO・ABの六つの遺伝子型(genotype)が存在する。
A・B・Oの遺伝因子のうち、Oは他の遺伝因子と組み合わされると表現型とはなれない性質があり、これをA・Bに対して劣性と呼び、AとBは優性遺伝子(劣性遺伝子と組み合わされると表現型となる、AとBは同等の影響力なので『共優性』などという)でOは劣性遺伝子(優性遺伝子との組み合わせでは表現型となれない)とされる。
またAAやBBのような同一の優性遺伝子が対となっているものを優性ホモ、OOのような同一の劣性遺伝子が対となっているものを劣性ホモと呼び、その他違った遺伝子が対となっているものをヘテロと言う。
したがって、それぞれのタイプの両親とその間に生まれる子供は、以下のようになる(カッコ内が表現型)。
⚫片親がA型の場合AA×AA=AA(A型) AA×AO=AA・AO(A型) AA×BB=AB(AB型)
AA×BO=AB・AO(AB型かA型) AA×OO=AO(A型) AA×AB=AA・AB(A型かAB型)
AO×AO=AA・OO(A型かO型) AO×BB=AB・BO(AB型かB型) AO×BO=AB・OO(AB型かO型)
⚫片親がB型で一方がA型以外BB×BB=BB(B型) BB×BO=BB・BO(B型) BB×AB=AB・BB(AB型かB型)
BO×BO=BB・OO(B型かO型) BO×OO=BO・OO(B型かO型)
⚫その他OO×OO=OO(O型) OO×AB=AO・BO(A型かB型) AB×AB=AA・BB(A型かB型)
例えば一方がA型と一方がB型の両親からでもO型の子供は生まれる。両親ともヘテロ(AO・BO)だったので劣性のO因子を潜在的に持っていたわけである。
また、例えば優性ホモAAと劣性ホモOOの間の子供(F1)はすべてAO、つまりA型となるが、このタイプのA型同士の子供は1(AA)・2(AO)・1(OO)となり、表現型としては3(A型)対1(O型)にわかれる(つまり25%の確率でO型の子供が生まれる)。これを分離の法則という。
とりあえず文鳥の色彩遺伝が、大枠においてメンデルの法則に基づくものとして考えていくが(現実に産み分けが存在する以上はこの法則に基づく以外にない)この際、便宜的にそれぞれの遺伝因子を記号化したいと思う。
まず農事試験場の研究から、白の遺伝因子は黒(有色)よりも優性である事は明らかなので、ホワイトのW(大文字)、一方劣性の有色をグレーのg(小文字)とあらわすことにする。また実際には、白と桜でゴマ塩が生まれることがあるので、劣性であるはずのgと対等な白遺伝因子も想定しなければならない。そこでこれをスモールwとして話を進めていく。