Madder sky
10年後
「パパー、ママーお空が赤いよ」
「唯奈、あれは太陽さんが眠る準備をしているんだよ」
「ねむる準備?」
唯奈の声に彼は満足げに頷いた。
「そう、眠る準備が終わったら、お空にお月様とお星さまが来るんだよ」
「あっ、そうか!」
分かったような、解っていないような返事をしながらニコニコ笑う娘と彼を見ながら、私もそっと空を見上げた。
初めて会った時の様な、茜色の雲が西の空に広がっていた。
「なあ、鏡持ってる?」
不意に掛けられた彼の声に、驚いて彼を見上げた。
あの時と変わらない、綺麗な瞳とぶつかった。
「うん、持っているよ」
私はカバンから手鏡を出すと、彼に渡した。
「ほら、唯奈」
そう言って、唯奈の手に鏡をのせる彼を見ていた」
「すごいね!小さなお空があるね!」
「だろ?すごいよな。唯奈も見つけたな」
そう言って唯奈を抱き上げた彼を見て、私は幸せな気持ちでいっぱいになって二人に微笑んだ。
END
「パパー、ママーお空が赤いよ」
「唯奈、あれは太陽さんが眠る準備をしているんだよ」
「ねむる準備?」
唯奈の声に彼は満足げに頷いた。
「そう、眠る準備が終わったら、お空にお月様とお星さまが来るんだよ」
「あっ、そうか!」
分かったような、解っていないような返事をしながらニコニコ笑う娘と彼を見ながら、私もそっと空を見上げた。
初めて会った時の様な、茜色の雲が西の空に広がっていた。
「なあ、鏡持ってる?」
不意に掛けられた彼の声に、驚いて彼を見上げた。
あの時と変わらない、綺麗な瞳とぶつかった。
「うん、持っているよ」
私はカバンから手鏡を出すと、彼に渡した。
「ほら、唯奈」
そう言って、唯奈の手に鏡をのせる彼を見ていた」
「すごいね!小さなお空があるね!」
「だろ?すごいよな。唯奈も見つけたな」
そう言って唯奈を抱き上げた彼を見て、私は幸せな気持ちでいっぱいになって二人に微笑んだ。
END