僕を見てる女。

駅に着いてホームで電車を待っていると、僕のスマホに通知が入った。

『心の闇ゲームへの招待が届きました。』

心の闇ゲーム。なんかすごい名前だな。
心理テストみたいなものだろうと特に気にしていなかった。

駅では何も起こらなかったはずなんだ。

それから僕はいつもと同じ電車に乗って学校へ向かった。

学校にいく途中コンビニがあってそこでお菓子を買うのが日課だったけど今日はお金を忘れたから行かなかった。

学校でも特に変わったことは無かった...と思いたい。
同じクラスの女の子がドアノブで首を吊ったまま自殺したと言う。
事故という形で終わらせたいのか先生は特に何も聞いてこなかった。

帰り道
スマホにまた通知が入った

『心の闇ゲームへようこそ。
このアプリはアンインストールできません。』
と書かれたもの。

僕は怖くなった。
学校でも噂になるくらいみんなのスマホにもインストールされていたらしい。
警察に行ってみたけど特に何も事件が起きてないからと真剣に相手してくれなかった。

そのまま僕はいつもの駅へ向かって自転車で家に帰った。

「ただいま。...母さん？」

いつもなら僕がただいまと言うとおかえりなさい。とエプロン姿で迎えてくれる母さんの姿がない。
と言うより家に人の気配がしない。

買い出しにでも行ってるんだろう。
そう思って特に気にしなかった。