躁うつ病という名の厄介者
厄介者

季節は冬、寒い・・・
今の私の気分は最悪で退屈だ、まるで、充電が切れそうな動くぬいぐるみの、よう
あの時の高揚感が懐かしい
そうだ・・・あの時の高揚感を取り戻そうか
時には怖くなり得体のしれない心の闇そして、絶望感がヒシヒシと
硝子の様に全身に突き刺さる。
今の私は以前の自分らしい感情を全く失くしてしまっている。
そうだ、あの時の高揚感をもう一度取り戻す
時には怖くなることもある
諦めることは簡単だ、自分から逃げ出すことはもっと簡単だろう。
でも自分自身、時には諦めちゃおうと思うこともある
馬鹿みたいな自分・・・
そんなに長くは続かないだろう・・・
神に祈ろう

そろそろ以前の自分を取り戻そう
あの時の高揚感を本気で取り戻す
自分の運命を受け入れたなら
それは、とてつもなく、最大で強力な力となるだろう。





 ~壊れた暴走列車①~

この穏やかな街に夜の列車が暴走するそうだ、
そういえば、何かが足りない・・・
あの高揚感が蘇る・・・

そして・・・また秋が来る
私はこの季節が好きだ・・・
高揚感が蘇る・・・
そろそろ暴走列車がやって来る
止められる者など誰もいない
奴は必ずやって来る
もう一人の自分を乗せて・・・。

夜のしじまの獅子が蘇る
もう一人の自分、ハイな自分、暴走列車がやって来る
もう一人の自分を乗せて、止められる奴など誰もいない
飛び出そう!美しい高揚感の世界へ、
さあ飛び出そう!止められない自分へ
飛び出そう美しい高揚感の世界へ
さあ!その列車を乗っ取ろう・・・
そんな気分


 ~壊れた暴走列車②~

暴走列車がやって来た
壊れかけの暴走列車、燃料は満タンだ。
さあ楽しもう!
あの列車に乗って
さあ!楽しもう!
あの暴走列車に乗って、いずれ落ちる自分を気にせずに
列車の燃料は、満タンだ
さあ楽しもう。あの列車に乗って
いずれ落ちる自分を気にせずに
列車の燃料は自分のエネルギー
さあ出発だ!さあ!!楽しもう
アクセルは全開
全壊寸前!!!!!!
もう止められない
果たして、もう一人の暴走した列車
いや暴走した自分を制御できるのか
もう、あの時の自分は、そこには居ない
列車の燃料は自分のエネルギー
さあ楽しもう!
ブレーキの利かない暴走列車へ、ようこそ





 ~止まらない暴走列車~

ブレーキの利かない暴走列車へ、ようこそ

アクセルは、全開、全壊寸前
傾く列車、軋む線路、火花が散る車輪、叫び続ける暴走列車

ブレーキの利かない暴走列車へようこそ

もう怖いものなど何もない
ブレーキなど利きやしない
突き進む夜の列車
ハイにもなりたくない
ローにもなりたくない
でももう遅い。
スイッチは既に入っている
ハイとローのバランスは、すでに崩壊している
遠くのほうからサイレンが聞こえる
更に、ギアとアクセルを上げる
もうすぐ夜明けだ、燃料はもう残り少ない
時速は分からない、いったい今、どれぐらいの速度なのか
列車は悲鳴をあげている。車内に煙が充満している。
長いトンネルを潜りトンネルを抜けると小さな街が見えてきた
日が沈み一日が終わる。最後の日の光が消える
気が付くと一瞬真っ赤な赤色灯が見えた。
おそらくサイレンを鳴らしながら特殊車両がこの暴走列車を追いかけているのだろう
陸にはヘルメットを被った無数の人達、上空では無数のヘリコプター
どうやら自分を理解出来る者は居ないらしい・・・
燃料は残り少ない。何時までもつのか分からない
さあ!!列車のギアを上げ続けろ!!!列車のアクセルを更に上げろ
もう一人の自分がテンションを更に更に上げようとしている
もう制御不能だ
恐怖心は全くない。さらに突き進む夜の列車
これは夢なのか現実なのか。ただの妄想なのだろうか。もう訳が分からない

もうすでにハイとローのバランスは崩壊している。
もう自分自身を制御出来ない。勿論麻薬などのドラッグなどやっていない。
そんなものに頼る必要もない
頼らなくても、もう一人の自分がいるから
ローの自分には戻らない、戻りたくはない
もう一人の自分が更に!更に!!更に!!!更にぃ!!!!ハイにさせている。
そんな感覚。警笛を鳴らしながら列車はスピードを上げていく・・・




 つづく


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