とりあえず生きてく
幼少期
物心がついたのは6歳の時だった。
「お父さんどこ行ったん!?」
まだ幼いわたしと兄に父親の居場所を聞く母親。
その顔は真っ赤に高潮していて幼かったわたしは怖くて言葉を発することができなかった。
「しおりの入学費用無くなってるし最悪!」
わたしの小学校の入学費用が無くなったらしく慌てて探している。
「無いと学校行かれへんの?」
「当たり前やろ!
だから探してんねん!」
学校に行けないと分かると涙がポロポロ出てきた。
でも泣いてるの母親に知られたら怒られると思って太ももをつねり泣くのを堪えた。