こけしの恋歌~コイウタ~
成瀬さんは頬杖をついてじーっと私を見ている。
一瞬目が合って、私は俯いてしまった。
「どうしてこんな時間まで残業してるの?」
やっぱりサクラのことは聞いてこない。
そのことにホッとして、私は残業の理由を正直にしゃべってしまっていた。
正直にしゃべってしまって良かったのかどうか、心配になったところで時すでに遅し。
成瀬さんの表情が徐々に険しくなっていく。
結局最後まで話さざるを得なかった。
「どうして断らない?桜庭さん、都合良く使われてるだけじゃない」
全くもってその通り。
返す言葉もない。
もしかしたら、時間があったにも関わらずやらなかったのは、仕事量が多くて面倒になって、結局私に押しつけたのかな~って疑ってもいる。
でも誰かがやらないと困る人がいる。
だから今こうして必死にやってるワケで…。
それが間違ってたのかな。
私が答えず、黙ったままでいると、成瀬さんは突然立ち上がった。
「ごめん。桜庭さんを責めてるワケじゃないんだけど。ただ、押しつけられて断れなかったにしても誰かに助けを求めても良かったんだよ。ひとりで抱えこまなくてもいいんだよ」
一瞬目が合って、私は俯いてしまった。
「どうしてこんな時間まで残業してるの?」
やっぱりサクラのことは聞いてこない。
そのことにホッとして、私は残業の理由を正直にしゃべってしまっていた。
正直にしゃべってしまって良かったのかどうか、心配になったところで時すでに遅し。
成瀬さんの表情が徐々に険しくなっていく。
結局最後まで話さざるを得なかった。
「どうして断らない?桜庭さん、都合良く使われてるだけじゃない」
全くもってその通り。
返す言葉もない。
もしかしたら、時間があったにも関わらずやらなかったのは、仕事量が多くて面倒になって、結局私に押しつけたのかな~って疑ってもいる。
でも誰かがやらないと困る人がいる。
だから今こうして必死にやってるワケで…。
それが間違ってたのかな。
私が答えず、黙ったままでいると、成瀬さんは突然立ち上がった。
「ごめん。桜庭さんを責めてるワケじゃないんだけど。ただ、押しつけられて断れなかったにしても誰かに助けを求めても良かったんだよ。ひとりで抱えこまなくてもいいんだよ」