こけしの恋歌~コイウタ~
私を抱き締めているのは、翔吾さん……成瀬課長だ。
日本を発って数日間はホテル暮らしをしていた。
そうするようにと、社長たちからお達しがあったからだ。
そして突然私の前に成瀬課長が現れた。
最初は夢でも見ているのかと疑ったくらいだった。
課長の転勤先が、私がいるこの地だということ。
課長から想いを告げられ恋人となったこと。
そして有無を言わせず、一緒に住むと決められた。
怒濤の半年はあっという間で、もうすぐ翔吾さんの長期休暇で、私たちは日本に一時帰国する。
私は残ると言ったけれど……。
『2週間もこけしちゃんと離れるなんて無理だ。それにいろいろ手続きもしないと。だから、一緒に帰るよ、いいね?』
『手続き?』
『俺と家族になってほしい。成瀬円香になって。これからずっとずっと一緒だ』
翔吾さんはそう言って、私の左手薬指に指輪を嵌めてくれた。
『こけしちゃん、返事は?』
『はい!よろしくお願いします!』
日本を発って数日間はホテル暮らしをしていた。
そうするようにと、社長たちからお達しがあったからだ。
そして突然私の前に成瀬課長が現れた。
最初は夢でも見ているのかと疑ったくらいだった。
課長の転勤先が、私がいるこの地だということ。
課長から想いを告げられ恋人となったこと。
そして有無を言わせず、一緒に住むと決められた。
怒濤の半年はあっという間で、もうすぐ翔吾さんの長期休暇で、私たちは日本に一時帰国する。
私は残ると言ったけれど……。
『2週間もこけしちゃんと離れるなんて無理だ。それにいろいろ手続きもしないと。だから、一緒に帰るよ、いいね?』
『手続き?』
『俺と家族になってほしい。成瀬円香になって。これからずっとずっと一緒だ』
翔吾さんはそう言って、私の左手薬指に指輪を嵌めてくれた。
『こけしちゃん、返事は?』
『はい!よろしくお願いします!』