私の想いは届いていますか。


『藍〜入学式一緒に行こー!』

「うん!」

さっそく出来た友達の瑞樹と一緒に体育館へ向かう。

歩いている時、瑞樹はたくさん自分の話をしてくれた。

自分は、小柄で中学校の時からちびとバカにされてきたことや、家族は5人いてみんな仲がいいということや、漢字が男の子っぽいことがコンプレックスだ、ということなどを笑顔を交えて話してくれた。

私はそんな瑞樹の話すことがとても面白くてついつい、自分のことを話すのを忘れていた。

『藍はどうなの?やっぱり背が高いから羨ましいなぁ』

と、口をとがらせて言う瑞樹はとてもかわいい。

「そんなことないよ。逆に私は背が高いから電信柱なんて呼ばれてたんだからね?」

『えー!それはひどい!藍、かわいいのにそんなこと言う男子はどうかしてるよ!』

「私の代わりに怒ってくれてるの、なんかうれしいよ。」

『えー??何言ってんのさ!当たり前のことだもん!』

笑いながら言ってくれたが、心底私は嬉しかった。

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