Dream
オープニング
「…夢だけど夢じゃない。お前が俺を“人”にしてくれたんだ…。」
うん?何なのこの声は。夢…?私が“人”にしたっていったいどういう事なの?疑問が増えていく。目を開ければ私に話しかけてる人を見ることがでるような気がしてゆっくりと瞼を開いてみる。辺りは霧で覆い尽くされたかのように視界が悪い。けれど、少し先にうっすらと人影みたいなものが見える。きっとあそこにいる人が私に話しかけてくる人だ。
「ねぇ、あなたが言ってること、どういう事なの…?」
私の声が空気に触れた瞬間、強い風が突然吹き、思わず目を閉じてしまう。
「………ねぇ?」
風が収まり再び声をかけて瞼を開くとそこは見慣れた天井だった。
< 1 / 3 >

この作品をシェア

pagetop