マンゴーゼリー
車に乗り込んで、時計を確認すると、9時の少し前。
近所のスーパーの閉店時間はたしか9時だったはずだ。
今から言っても間に合わないな・・・・
そんなことを思いながら、携帯を取り出して、履歴から娘の番号を探して電話をかける。
『もしもし、お父さん?』
「もしもし、真尋。今、大丈夫か?」
『うん。浩太は寝てるし、大丈夫だよ。どうしたの?』
「なぁ、お母さんの好きなゼリーは桃ゼリーだよな?」
妻は、昔から桃ゼリーが好きで、体調を崩したときは、必ず桃ゼリーを食べたいと言っていた。
ただ、最後に体調を崩したのがずいぶんと前で、好みが変わっていないか確信が持てない。
娘の同意が欲しった。
『え?お母さんが最近好きなのは、うちの近くのコンビニのマンゴーゼリーだよ。』
・・・マンゴーゼリー?
予想外の返答に一瞬、思考が停止した。
『もしもし、お父さん?』
「あぁ、悪い。お母さんはマンゴーゼリーが好きなのか?」
マンゴーゼリー・・・甘いものに疎い自分には聞きなれない単語だ。
『うん。今、はまってるって言ってた。』
「そうか。近くのコンビニに行けばあるんだな。」
『そうだけど、どうして?』
娘は、わざわざ自分が妻のためにゼリーを買うことを疑問に思ったらしい。
「ちょっとな。・・・早く帰るって約束したのに、遅くなったからな。」
『そっか。じゃあ、やっぱりコンビニのマンゴーゼリーがいいかな。今からだとあんまりお店開いてないしね。』
体調を崩したと言えば、昨日まで一緒にいた娘は、自分が無理をさせたのではないかと気にするだろう。
とっさに考え付いた言い訳は微妙だったが、娘は納得したようだった。
近所のスーパーの閉店時間はたしか9時だったはずだ。
今から言っても間に合わないな・・・・
そんなことを思いながら、携帯を取り出して、履歴から娘の番号を探して電話をかける。
『もしもし、お父さん?』
「もしもし、真尋。今、大丈夫か?」
『うん。浩太は寝てるし、大丈夫だよ。どうしたの?』
「なぁ、お母さんの好きなゼリーは桃ゼリーだよな?」
妻は、昔から桃ゼリーが好きで、体調を崩したときは、必ず桃ゼリーを食べたいと言っていた。
ただ、最後に体調を崩したのがずいぶんと前で、好みが変わっていないか確信が持てない。
娘の同意が欲しった。
『え?お母さんが最近好きなのは、うちの近くのコンビニのマンゴーゼリーだよ。』
・・・マンゴーゼリー?
予想外の返答に一瞬、思考が停止した。
『もしもし、お父さん?』
「あぁ、悪い。お母さんはマンゴーゼリーが好きなのか?」
マンゴーゼリー・・・甘いものに疎い自分には聞きなれない単語だ。
『うん。今、はまってるって言ってた。』
「そうか。近くのコンビニに行けばあるんだな。」
『そうだけど、どうして?』
娘は、わざわざ自分が妻のためにゼリーを買うことを疑問に思ったらしい。
「ちょっとな。・・・早く帰るって約束したのに、遅くなったからな。」
『そっか。じゃあ、やっぱりコンビニのマンゴーゼリーがいいかな。今からだとあんまりお店開いてないしね。』
体調を崩したと言えば、昨日まで一緒にいた娘は、自分が無理をさせたのではないかと気にするだろう。
とっさに考え付いた言い訳は微妙だったが、娘は納得したようだった。