マンゴーゼリー
「ちょっと、やめてよ。恥ずかしい。」


誰も見ていないし、いいじゃないか。と思うがそういう問題じゃないらしい。



「そういえば、ゼリーとかアイスとか買ってきたけど、食べられそうか?」



そう聞くと、妻は、目を丸くした。



「え?わざわざ買ってきてくれたの?」



「便利な時代だな。24時間開いてる店が、車で5分のところにあるなんて。」



そう言うと、妻はちょっと嬉しそうに笑った。



だた、その笑顔もいつもの元気な妻とは違う。


妻にはわからないように、ため息をついた。



「アイスと、ゼリーがある。ゼリーは桃とマンゴーだ。」



「マンゴー?あ、真尋に聞いたのね?」



「元気そうだったよ。」



「昨日、帰ったばっかりよ。」



「今の麻奈美が言うと、説得力無いな。」


その言葉に、妻は、ちょっと口をとがらせた。



「何食べる?」



そう聞くと、妻はちょっと恥ずかしそうに言った。



「桃ゼリー」

と。




ほら、やっぱり桃ゼリーだろ。



マンゴーゼリーってなんだよ。
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