夢色メイプルシュガー
「マジ?」
宗谷くんは、目をぱっちり開けてこっちを見た。
そんなに驚くようなこと?
「うん……?」
首を斜めに傾けながら頷くと、宗谷くんは満面の笑みを見せて。
「芽衣の初めていただき!」
と無邪気な様子で言い放った。
「な、何それっ」
なんか、とてつもなく恥ずかしいんだけど……。
嬉しそうな宗谷くんに、私は頬を赤らめてしまう。
そんな時。
──ブーッ、ブーッ。
鞄から、微かにくぐもった音が響いた。