夢色メイプルシュガー
*
「宗谷くんって、スポーツ得意なの?」
帰り道。
というより、行き道と言った方が正解だろうか。
私は宗谷くんと〈plage〉へ向かいながら、そんな話を切り出した。
水曜日だけの特別ルートにも、だいぶ慣れてきた。
「得意っつーか、好きは好き。中学ん時、バスケやってたし」
「それで……」
納得してしまった。
だからあんなに上手だったんだ。
「1年でやめたけど」
え?
「あ……そうなんだ」
なんとも言えない。
「でも、正直驚いたな」
「驚いた?」
見上げたら、宗谷くんが口元に手をやっていた。