夢色メイプルシュガー






「宗谷くんって、スポーツ得意なの?」


帰り道。

というより、行き道と言った方が正解だろうか。

私は宗谷くんと〈plage〉へ向かいながら、そんな話を切り出した。


水曜日だけの特別ルートにも、だいぶ慣れてきた。



「得意っつーか、好きは好き。中学ん時、バスケやってたし」

「それで……」


納得してしまった。

だからあんなに上手だったんだ。


「1年でやめたけど」


え?


「あ……そうなんだ」


なんとも言えない。


「でも、正直驚いたな」

「驚いた?」


見上げたら、宗谷くんが口元に手をやっていた。

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