夢色メイプルシュガー


「もしかして芽衣、今ドキドキしてんのか?」


ボッ。

顔から火が出るとは、まさにこのことだと思った。

やだやだやだやだ恥ずかしすぎるーーーっ!


「いや、忘れて! 聞かなかったことにして! お願いっ!!」


涙目になって主張する。

しかし宗谷くんは、それを認めてくれなかったらしい。


「俺は、すげードキドキしてるよ」


そう言って、ピタリと私の手をとる彼。

そのまま、促されるようにして椅子から立ち上がった私は。


「……っ!?」


ふわり、その胸に引き寄せられた。

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