夢色メイプルシュガー
*
そして、運命の日を迎えた。
帰りのHR。
次々と先生から名前を呼ばれる、クラスメイトたち。
教卓に近づいた生徒は、揃って白い紙を受け取り、一喜一憂して席に戻っていく。
白い紙──紛れもない、期末テストの成績表だ。
ドキドキと鼓動が加速した時、私の名字が耳に届いた。
「ありがとうございます」
教卓へ向かった私は、先生からそれを受け取って、軽くお辞儀をする。
いつもなら、すぐに確認する数字だけど。
今日は何も見ないまま、そっとファイルに挟んでカバンにしまい込んだ。
宗谷くんと約束していたからだ。
放課後、二人で一緒に結果を確かめよう、と。
「宗谷」
その時、彼が呼ばれた。
私は、無意識に目線を机にやってしまう。
どうだったんだろう……。