夢色メイプルシュガー


──トクン、トクン。


「宗谷くん」


加速する心拍数の中、そっと小さく呟いて。

大好き……。

今度は私から、ほんの一瞬だけ、吸い込まれるように口付けをした。


「「……」」


見つめ続けて約5秒後。

突然、ハッと我に返る。


……な、何やってるんだろ。


唇の甘い感覚。

まだ尚残るその感覚に、なんとも言えない羞恥心が芽生え。


「い、今までの……お礼、よ」


ごまかすように言うと、目の前の驚いた顔が、真っ赤に染まった。

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