夢色メイプルシュガー
とはいえ、なんとかこうやって学校に向かっている私。
今まで無遅刻無欠席を貫いている私にとって、わけもなく学校を休むことは許せないことだったから、ということもあるけれど。
一番は、昨日食べたケーキのお陰だと思う。
メイプルシュガーの優しい香りがする、サクサクとろーりなメイプルタルト。
小さい頃から大好きなそれを、ひと口放り込めば……。
とにかく癒された。
浄化された。
幸せだった!
……おいしかったなぁ。
その余韻があったからこそ、なんとかベッドの上から身体を引きずり下ろせたんだ。